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展示会レポート 2020.04.17

ネプコン ジャパン 2020

エレクトロニクス 実装技術 編集部

ネプコン ジャパン 2020

 

 

 エレクトロニクス製造・実装に関するあらゆる装置、技術、部品・材料が一堂に集まる専門技術展である、『ネプコン ジャパン 2020』が、1月15日(水)~17日(金)の3日間、リード エグジビション ジャパン(株)の主催により、東京ビッグサイトにおいて開催された。

 同展示会は、『第34回 インターネプコン ジャパン』、『第34回 エレクトロテスト ジャパン』、『第21回 半導体・センサ パッケージング技術展(ISP2020)』、『第21回 電子部品・材料 EXPO』、『第21回 プリント配線板 EXPO』、『第12回 LED・半導体レーザー 技術展(L-Tech2020)』、『第10回 微細加工 EXPO』で構成されるもので、会期中は『オートモーティブ ワールド2020』も併催された。

 会場では、各社の出展ブースに加えて、連日、製品技術セミナーや基調講演、シンポジウムなどのイベントも各所において数多く催され、大勢の人を集めた。

 3日間の総来場者数は、67,169名に上った。

 

 

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 (株)FUJIは、電子部品実装機『NXTR』を展示、紹介し、多くの来場者を集めていた。

 同製品は、表面実装工程における「3つのゼロ」(実装不良ゼロ、オペレータゼロ、機械停止ゼロ)の実現を目指した新開発の実装機。

 オペレータゼロを実現する機能としては、段取り替えや部材補給作業からオペレータを開発するフィーダ自動交換システムの開発が挙げられる。

 これは、スマートローダがスケジュールに応じて段取り替えや部品補給を自動で行う機能で、負担の軽減を実現し、効率の良い生産に貢献する。

 加えて、専用フィーダとベースバッファの採用によって部品搭載数が大幅に拡充。

 スマートローダとの併用で、より多様な生産運用に対応する。

 

 

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電子部品実装機『NXTR』

 

 

 

 (株)マックエイトのブースでは、表面実装用カラーチェック端子『GHS』シリーズを紹介していた。

 同製品は、チップマウンタにかけることができるカラーチェック端子。

 色は黒、赤、黄、緑、青、白の6種類が用意されているので、信号ラインごとに色分けすることが可能。

 また、テスターリードを側面部や斜め上から接触されることができる。

 本体にはスリット状の溝が形成してあり、テスターリードがずれにくい形状となっている点も大きな特徴になっている。

 材質は、金属部:リン青銅。樹脂部:ナイロン9T(UL94V-0)。

 処理は、ニッケル下地金めっき及びニッケル下地すずめっきで、RoHS対応品である。

 

 

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表面実装用カラーチェック端子『GHS』シリーズの展示

 

 

 

 (株)安永では、セラミックス基板自動外観検査装置『FV203CR』を紹介していた。

 同製品は、パワーデバイス用個片セラミックス基板の表/裏面に存在するバリや欠け、クラック、きず、汚れ、変色、ろう材はみ出し、異物、膨れ/凹み欠陥などの外観検査を行う装置。

 セラミックス基板を収納したマガジンやトレイなどをセットすることで、セラミックス基板の表/裏面の外観検査を行い、検査結果に基づいて良品/不良品に選別を行う。

 特徴としては、①高密度3D検査により「膨れ」「凹み」欠陥を検出、②マルチアングル照明を用いて最適な照明環境を実現、③高速照明切り替えと高速画像取り込みで高速検査を実現、④表面及び裏面の両面検査に対応、などが挙げられる。

 

 

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(株)安永のブース

 

 

 

 (株)レクザムでは、Lサイズ基板対応の、3Dインライン型基板外観検査装置『Sherlock-3D-1100S』を展示。

 同製品は、専用設計された撮像システムと解析ソフトによって高速かつ高精度な3D検査が行える装置。

 2D検査機による疑似的な高さ判定に対し、3D検査で得られる実測値により判定。

 RGB照明と電球色LED照明を使用した2D検査も可能なハイブリッドマシンである。

 また、12Mカメラ(分解能12μm)を搭載しており、視野角度を拡げることで撮像回数を低減。

 2D検査機と同等の検査スピードを実現している他、高さ最大20mmを分解能12μmで高精度に撮像できるマルチスキャン機能を有している。

 

 

 

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レクザム①
3Dインライン型基板外観検査装置『Sherlock-3D-1100S』

 

 

 

 さらに同社のブースでは、ハイスピード2D検査機『Sherlock-300I/IH』も紹介していた。

 同製品は限られた設置スペースでも導入しやすいスリムタイプであり、コストパフォーマンスにも優れたインライン仕様のスタンダードモデル。

 複数台の設置によって、検査データの同期と生産分析の効率が大幅に向上する。

 なお、『300I』は実装部品の高解像度検査対応、『300IH』は背高部品検査対応で、それぞれ選択することができる。

 

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レクザム②
ハイスピード2D検査機『Sherlock-300I/IH』

 

 

 

 アンドールシステムサポート(株)のブースでは、参考展示として、BGAデバイスの全ピンのオープン不良の自動検出の提案を行っていた。

 BGAの実装評価時、オープン個所の特定には時間がかかるが、提案の機構では、Pickering社のマトリクススイッチ、信号発生器、デジタルマルチメータを使用。

 スイッチを切り替えながら、全ピンに信号を入力し、電圧を計測することにより、オープン個所を自動で検出する、というもの。

 また、複数のマトリクススイッチをシャーシに搭載することによって多ピンのデバイスにも対応する、という提案も行われていた。

 

 

 

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ICデバイス全ピン検査システムに関する展示

 

 

 

 ヤマハ発動機(株)では、プレミアム高効率モジュラ『YRM20』を展示していた。

 同製品は、「1ヘッドソリューション」を極め、高い生産性と汎用性を実現した万能型表面実装機。

 小型チップ部品の搭載性能を向上させたロータリーヘッドで、115000CPHを実現する高速汎用ロータリー型RMヘッドを用意。

 ヘッド交換不要で高速性を維持したまま、幅広い部品に対応可能な「1ヘッドソリューション」を継承しており、0201(mm)小型チップ部品から12×12mm、高さ6.5mmの中異形部品まで対応可能。

 また、同社『Σ』シリーズの技術であるオーバードライブモーションを取り入れ、2つのヘッドの干渉領域を最小化し、生産効率を向上している。

 

 

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プレミアム高効率モジュラ『YRM20』

 

 

 

 同展示会の次回開催は、2021年1月20日(水)~22日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて開催される予定。

 

 

Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社エレクトロニクス 実装技術 編集部

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