「JPCA Show2016第46回国際電子回路産業展」プレビュー！

1971年に第1回目が開催されて以降、今回で第46回目を数えるJPCA Showは、プリント配線板に関する展示のみならず「マイクロエレクトロニクスショー 最先端実装技術・パッケージング展」、「JISSO PROTEC 実装プロセステクノロジー展」、「ラージエレクトロニクスショー」、「WIRE Japan Show 電線・ケーブル・コネクタ総合技術展」と同時開催され、東京ビッグサイト東2から6ホールを埋め尽くす「電子機器のトータルソリューション展」となっている。

テーマは「のせる　つなぐ　つくる そして、ひろげる」

JPCA Show2016は、「のせる　つなぐ　つくる そして、ひろげる」をメインテーマに、大学、業界団体、自治体などが連携して充実した展示、講演を提供する。会場は、出展者数700社・団体、1,412小間で埋め尽くされる。特別展示である産業技術総合研究所では、広く公開している産業技術総合研究所の共用施設の紹介を始め、L/S=10μm以下の銅/ポリイミド積層配線の作製技術の開発、低温プラズマ焼結(CPS)とその応用試作品、鉛フリー圧電センサ技術、レーザープロセスによるセラミックスの表面修飾、白色パルス光焼成によるデバイス部材作製、エレクトロニクス産業における次世代プロセスプラズマの開発といった技術開発を紹介する。

産学連携による多彩なセミナー

会期中、様々な講演やセミナーも開催される。3日間で10件行われる基調講演では、トヨタ自動車(株)の戸田敬二氏が「環境対応車両に向けたパワーエレクトロニクスへの取り組み」の講演を行う。今回、基調講演を事前登録した先着200名は無料で聴講できるので、ぜひ早めのセミナー登録をお勧めする。
また、もう一つの目玉である特別パネルディスカッションでは、2テーマが用意されている。「前線で輝く女性リーダー達」のテーマでは、メルテックス(株)取締役会長の岩城慶太郎氏をコーディネータ・座長に、(株)感性リサーチ 代表取締役の黒川伊保子氏、(株)堀場製作所 管理本部 人事・CSR担当副本部長 ジュニアコーポレートオフィサーの野崎治子氏、東洋紡(株)総合研究所快適性工学センター 部長の石丸園子氏の3人がパネリストとして討論する。「4K／8K用入力機器としてのデジタルカメラ」のテーマでは、(株)ニコン 映像事業部後藤研究室 フェロー室長の後藤哲朗氏をコーディネータに、(株)産業タイムズ社 電子デバイス産業新聞 編集局長の津村明宏氏、キヤノン(株) ICP統括第二開発センター 所長の平沢方秀氏、(株)ニコン 映像事業部マーケティング統括部 統括部付の原俊郎氏、パナソニック(株)AVC社 イメージングネットワーク事業部商品戦略企画部 民生市場担当部長の前田将徳氏、(株)ニコン 映像事業部 執行役員開発統括部長の山本哲也氏の5人がパネリストとして登場する。
技術や経営だけでなく、標準化セミナー（統合規格）も予定されており、デンカ(株) 米村直己氏の「高輝度LED用電子回路基板規格・測定方法の国際標準化及び今後の展開」、JPCA統合規格部会 浦西泰弘氏の「電子回路基板規格（UB01）第2版の紹介」、(株)図研 松澤浩彦氏の「部品内蔵基板技術の国際標準化活動（FUJIKO他）」などといった、15件の講演が行われる。
「PROTECセミナー」では、出展者によって講演が行われる。特別講演では、東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授の加藤真平氏による「自動運転～車とITとAIの融合～」、パナソニック ファクトリーソリューションズ(株) 技術品質課・主任技師の井上高宏氏による「2015年度版JEITA実装技術ロードマップより実装設備の概要と今後の展開」が行われる。先日の伊勢志摩サミットでも各国首相が試乗し、現実化に向かって技術開発が進む自動運転システムと、グローバルアンケートの結果による実装設備への要望の実態と今後の展開をそれぞれ紹介する。

展示会に登録しているすべての出展者と来場者をマッチング

今年は、新しい試みとして「ビジネスマッチングシステム」が行われる。これは、出展者・来場者に関わらず展示会登録者のニーズとシーズをつなげるシステムである。このシステムは、出展者、来場者とも展示会に登録している人が、PR情報や商談情報をシステムに登録することで、マッチングする出展者×来場者、出展者×出展者、来場者×来場者といったすべての組み合わせで新たな出会いの場を提供し、ビジネスの拡大に役立てることを狙っている。

伝統と新たな取り組みを行うJPCA Show2016の会場に行って、ぜひ最新技術に触れて貰いたい。