パナソニック(株)は、プリント基板に電子部品を実装する現場において、フロア全体を統合管理する実装MESソフトウエア『PanaCIM-EE Gen2』を2018年10月中旬より受注開始する。
実装現場では、品質・生産性の向上やコスト削減を図りながら、マスカスタマイゼーションを実現するため、IoTやM2M技術を活用したスマートファクトリー化の需要が高まっている。同社はこうしたニーズに対応するため、業界に先駆け統合ライン管理システム iLNBを2016年10月より提案している。iLNBは1台のPCで複数のメーカー設備が混在する実装ライン全体において稼働状況をリアルタイムで収集、自動機種切り替えなどが可能となっている。
この実装ラインをフロアレベルで統合管理するためには、各工程の状況把握やオペレータへの支援などを行う製造実行システム(MES)が必要。PanaCIM-EE Gen2は、現行の実装MESソフトウエアPanaCIM-EEの機能を継承・進化させ、iLNBと組み合わせることで、他社製設備も含めたラインごとの分散制御を可能とした。ラインごとにリアルタイムで情報収集や分析、制御を行うとともに、複数のラインが並ぶフロアレベルで求められる材料管理やメンテナンスなども一括管理し、フロア全体の最適なQCDバランスを実現する。
また外部システムにつながるインタフェースの汎用性も向上した。Android版スマートフォンを活用したスキャナや他社製の部品照合システムなど、広くユーザーの現場で使われているシステムにも対応することで、導入時のコストを抑えることができる。